気が付くと5月だった...

 3月も4月も日記を更新しようと何度か「日記を書く」を選んで書きかけたはずだが、どうやら書き終えるまでに止めてしまったようだ。もう5月。ゴールデン・ウィークまっただ中だ。特に明日からは5連休。昨夜のニュース中のインタビューで、大学院生らしき若人が「GW中は研究です。休みはありません」と言っていたが、素晴らしい!大学院生の鑑だ。きっと彼はアカポスが取れるだろう。私は若干雑用はあるが、これが終わればいつもの週末よりは多少休みの多い連休にはなりそうだ。相変わらず研究は遅々として進んでいるが、ここ数ヶ月で授業以外の雑用(新入生対策とか研究室ゼミとか科研費がらみとか)をほぼ完璧に完遂した。これでGW明けからはしばらく授業と研究に集中できるだろう。
 しかしここ数ヶ月を振り返ると(ここ数ヶ月に限らないが)自分の職業が何であったか分からなくなってしまうことがある。今日なんかは本来教授が書くべき書類を私が代行して執筆・作成してしかるべき部署へ提出したし、その後はコピー用紙の残量確認と記録、挙句の果ては切れた蛍光灯の交換(しかも数箇所)だ。以前はこういう雑用をやってくれる教室秘書さんのような人がいたのだが、人員削減で雇えなくなってしまい、結局こういう作業は最後に下っ端へ流れてくるという訳だ。アカポスだ何だと言っても、研究が出来る事務・用務員だわな。そうそう、その後は学部生に機材の使用方法の手ほどきをしたね。その後ようやく時間が出来て、現在は頼まれた講演の準備をする合間に「はてなダイアリー」に久々に書き込んでいるという訳だ。
考えてみれば俗に言うレベルの高い大学院のスタッフは何かと得である。スタッフ数が増えれば、学術雑誌に使う費用も一人当たりの負担が減るし、担当する授業の数も少なくて済む。それから学生のおつむの質が良いから、基本的なことを教えるために時間を割く必要がなくなる。それこそうちの研究室なんかでは学部3年生のゼミの最中に、sin(x)の積分すら数十分かけて説明しなければならないくらいだ。sin(x)だぞ、こんなのは高校の数学だ。これすら知らずに大学の卒業研究で天文学をやりたいなどとは、身の程知らずもいい所だ。まぁ大学3年生になって、三角・指数・対数関数の積分微分が出来ない人は、天文学者になるのは諦めた方がいい。まず大学院入試には絶対パスしない。また何かの間違いでパスしたとしても、4年費やしても修士の学位は得られないだろう(普通修士は2年で取る)。とっとと適当な企業に就職することをお勧めする。ちなみに博士の学位は普通3年で取れることになっているが、これは万が一取れなくても、それほど悲観することは無い、論文博士という方法もあるし、何よりも結果を出すために数年の時間がかかる研究をする場合もあるのだ。天文学の世界では少数とは言え、博士号なしでアカポスを取って仕事をしている方もそれなりにいる。しかし、はっきり言おう、修士を2年で取れないのは、本人に才能が欠片も無いか、本人があまりに怠惰であったためだ(勿論病気による休学などは除く)。修士を2年で取らない場合も、アカポスのゲットは諦めた方がいいだろう。同じ世代で君以上に使える人間は確実に30人はいるからだ。とっとと修士貰って企業就職しておいた方がいいだろう。
まぁ後、アカポス取るのは大変だよ、と聞いてビビる奴も研究者になるのは諦めた方がいい。そのような胆力では、その大変さの中へ飛び込んで、自分本来の研究をこなしながらプラス・アルファの業を極め、各所へアピールしていくのは無理だ。間違いなく無理だ。修士卒か学部卒で企業就職を狙うのがベターだ。
おかしい、忙しい話を書くつもりだったのだが...