時期遅れのセンター試験の話題

前々回、センター試験の話題を紹介してみた。前の話題は、試験監督には台本があってあまり勝手なことを言えない、というものだったが、今回は実際にクレームのついた試験監督の話をしてみよう。しかるべきルートから聞いた話では、今までのセンター試験の試験監督の中には、次のようなことをして受験生からクレームをつけられた輩がいるらしい。大抵クレームがつく理由はたった一つ、受験生がセンタ−試験に集中できなかったためというものだ。まずは少し仕方ないかというものから「頻繁に大きな靴音をたてながら試験会場内を歩き回った」。一応試験監督は、時々試験会場内を回らねばならない。何か受験生にトラブルがあって、それでも手を挙げづらい気持ちでいるときに、試験監督が側まで来ればチャンスだ。私自身、過去に落とした受験票や消しゴムを拾ってあげたり、お手洗いに付き添ったり(不正防止の意味もあり、試験中のトイレには試験監督が付き添うことになっている)したことがある。次は試験監督の不注意からくるクレームとして「試験監督の携帯電話が鳴った」。試験開始前に受験生は、試験監督の指示で携帯や時計のアラーム・時報を解除させられ、電源までオフにさせられる。さらにカバンの中に仕舞い込まされる。それでも何かの間違いで試験中に鳴り出したら、試験監督はそれを受験生に断ることなく、カバンごと試験室外へ持ち出すことになっている。そこへ試験監督の携帯電話が鳴ってはいけないだろう。私が試験監督を担当した時には、自分の携帯は会場へは持ち込まないようにしている。また同様に試験監督の不注意が原因のものとして「試験監督同士の話がうるさかった」というクレーム。試験室内における試験監督同士の会話は必要最低限のみ、とされている。試験開始前後の問題冊子や解答用マークシートの配布・回収時の確認以外では、試験中の監督同士の会話は不要である。せいぜい怪しい受験生(不正の疑いがある)がいた場合に、それを複数の試験監督で確認するために交わされる程度であろう。後は試験終了10分前時刻と試験終了時刻の確認程度だろう。これすらも目配せで対応できるので、わざわざ試験中に話をする必要はあるまい。おっと「試験監督が居眠りしていびきがうるさかった」というものもある。試験監督は複数いるんだから仲間が居眠りしてると思ったら突付くなりして起こしてやれよ!という気がする。クレームがついた場合は注意を受けるのも一緒なんだからさー。さて、このあたりから試験監督失格という話だが...「試験監督が試験中に内職していた」これは確かに問題なのだが、その反面「何で受験生にそれが分かる?!」という疑問もある。だってそうだろう?解答に集中しているはずの受験生に、試験監督が内職していたとして、それが内職だと何故わかる?ちなみに試験監督は、試験前・中・後にそれなりに記録をとったり、メモをしたりする仕事が意外とある。このクレームはもしかして受験生や父兄を装った、同じ試験監督仲間からの告発じゃないのか?ただしこれも「試験監督が試験中にノートパソコンのキーボードをしきりに叩いていたので集中できなかった」となると、おいおいさすがにそれは人間失格だろう、という気持ちになる。前々回も書いたが、試験監督は大抵どこかの大学教員だ。そう、教授や准教授、講師、助教と呼ばれる研究者達なのだ。こういう連中が、こういった間抜けなクレームを多数受ける、というのも笑ってしまう話だ。まぁ自分の第一希望の大学でセンター試験を受けることになった場合(あるのか?)、会場の試験監督の様子には十分注意したほうがいい、志望校を変えるにはこれが最後のチャンスかもしれない。