そして年が明けていた

前回は全く天文学とは関係無いことを書いてしまった。そして日々の雑務をこなしてるうちに年が明けた。あーあ、今週末は大学入試センター試験ですな。多くの大学研究者が試験監督に駆り出されることだろう。意外と知られていないかも知れないが、センター試験の試験監督を担当するのは、その会場である大学、会場が高校などであればその周辺の大学の教員である。大学入試センターの職員が担当すると思っている受験生諸君も多いと思うが、入試センターには事務関係を受け持つ職員がそれなりにはいるものの、さすがに全国の試験会場に試験監督を派遣するほど人を雇っている訳はない。ちなみに試験問題を作成するのも全国から指名された大学教員達である。試験科目毎に大勢の研究者が集められ、合議しながら問題を作成するのだ。その割に毎年何らかの出題ミスが出るのも、また限りなく不思議な話だ。

さてセンター試験監督だが、実はこれには台本がある。少し奇異に聞こえるかも知れないが、全国一斉に万単位の受験生に公平に試験を行うのだ。そのために試験監督には台本が与えられる。これには試験毎に、xx時xx分頃にxxするとか、xx時xx分に「xxxxxxx」と言うという感じでセリフや動きが指定されている。勿論試験会場毎に多少状況が異なることもあるため、本当の意味で全ての会場で完璧に同じではないものの、事実上言うべきセリフは全く同じと言える。当然、台本に書かれた以外のセリフを、試験監督の独断で発することも御法度である。試験開始時に「頑張ってね」とか言おうものなら大問題である。特に重要なのは、試験時間を確実に確保したか否かである。10秒遅く終わっただけでも、本部にその旨を報告しなければならない。いや試験を長めにしたのはまだまし、これが10秒早く終わってしまったら、これはかなりの責任問題なのである。まぁ実際にはどんなミスでも、マスコミの美味しいネタになってしまうのは毎年のことだが...

受験生諸君、兎にも角にも頑張ってくれ。